新しい事業の種を形にするために行っていること

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こんにちは、エンジニアの鞠谷です。

私はResearch&Development(R&D)の部署にいて、日々新しい事業の種がないかを探しています。
R&Dは、新しいプロダクトを市場にすばやく投下して新たなビジネスチャンスを生み出すことを目的に活動しています。
しかし、そう簡単にそんなうまい話は見つかりません。
そこで、自分への備忘録的に今、取り組んでいることを書かせていただきます。
(また来年、アップデート版を出せたらいいな)

R&Dの取り巻く環境

市場に投入してみないと分からない

たとえば、『良いアイデアを思いついた!』となっても、そのアイデアが世の中に受け入れられるのか、ヒットするのかどうかはわかりません。
その可能性を少しでも上げるためにリーンキャンバスなどがありますが、実際に事業としてスタートしてみたらうまくいかないという可能性も、絵に書いた餅となって終わる可能性もあります。
つまり何が当たるのかは市場に投入してみないと分からないわけです。
そして、企画段階から重厚長大にしてしまうと、人間なのでそのアイデアに固執してしまったり、次に移るのがおっくうになってしまいます。

実際に動くものを素早く作る

そこで、アイデアを確かめるためにはMinimum Viable Product(MVP)がちょうど良いなと思っています。
必要最小限の機能で実際に動くものを素早く(2~3ヶ月ほど)作ってみて、市場に投入して反応を見てみる。
ダメそうだったら次のアイデアに移って、というのを当たるまで繰り返し行うことが大事なのではないかと思っています。

こういったことから、私たちは繰り返し行うことを前提にしてワークフローを定義しました。

取り組んでいるワークフロー

私たちが実際に行っているワークフローを紹介します。

手順1. アイデア出し

社内のメンバーに協力してもらって、座談会形式でアイデアを聞いて回っていました。
そこで思いがけない意見をもらえたりして、もらったアイデアを書き溜めておいています。

手順2. 言葉のプロトタイプ作成

アイデアから良さそうなものを引っ張ってきて、言葉のプロトタイプと画面サンプルを作ります。

注)言葉のプロトタイプとは『一言でいうとそのサービスはどういう特長をもっているのか』を説明するもので、巷ではエレベーターピッチと言われているみたいです。
ですが、独自に改変した部分もあるので社内で新しく名付けました。

(必要性や機会)をしたい
(対象顧客)向けの、
(プロダクト名)は、
(製品カテゴリ)です。

これは(キーベネフィット)ことができて、
(競合製品)と違って、
(違い)が備わっています。

手順3. 開発に本当に進んでいいかをアンケート

言葉のプロトタイプと画面サンプルを紹介したうえで、社内でアンケートを取ります。
アンケートの結果が良さそうであれば、開発に進みます。
悪ければ最初に戻ります。

手順4. α版を開発

アンケート結果を受けて画面案を調整したり、最低限の要件を定義してα版を開発します。
ここがワークフローの中で一番時間がかかる部分ですが、最長で2ヶ月以内には完了したいところです。
そのために、作成する予定のものがMVPになっているか確認しましょう。

手順5. チェックリスト

開発が完了したらチェックリストを作成して、すべての要件をみたしているかを確認します。

手順6. リリース

WEBサービスであればサイトを公開して、アプリであればアプリストアに並べます。

手順7. 開発したものについてアンケートとインタビュー

言葉のプロトタイプと開発したものを紹介して、社内でアンケートを取ります。
また、開発したものを触ってもらいながら、社内でインタビューを行います。
インタビューは2~3名からの意見を聞いています。

手順8. 改善

アンケートとインタビューの結果をまとめて、改善ができそうなところに追加で開発を行います。
ここでもMVPということは忘れずに、改善したいけど趣旨に沿っていないものは取っておいて後回しにします。

良かった点と反省点

上記の手順を踏んでみて良かったことと次につなげたい反省点をまとめます

良かった点

ワークフローを定義したおかげで、再現性をもって行えました。2周目以降に同じサイクルを回すときに手順に沿って行っていけばよく、新規事業という何も決まっていないものを扱っていく中で、やり方を固定できたのが精神的によかった。
また、このように定義したおかげで、『ここが上手くいかなかったから次はこうしよう』というサイクルに対する意見を持てるようになりました。

反省点

開発が長期間になるとはじめに考えていた思惑とは違うことが発生した。そのときに最初にたち返って、言葉のプロトタイプを修正できればよかった。
また、たしかに早く世に出せるようにはなったが、市場からの声をなかなか思うように集められなかったため、次のサイクルに向かうべきかの判断がつかない場面があった。次は市場からの声を集めやすそうなアプリプラットフォーム上で試してみます。

さいごに

新規事業の道は険しく、まだ道半ばで試行錯誤しながらやっている最中です。
来年にはいい報告ができるように頑張ります!

この記事を書いた人 kikutani 2018年12月に中途入社したエンジニアです。最近はiOSを開発しています。
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